はじめまして。
このたび、2024年6月に箕面市粟生外院に「かつらこどもくりにっく」を開業いたします、院長の桂聡哉と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
この場所では、30年近くの長きにわたって、小児科医の土谷之紀先生が「つちたにこどもくりにっく」を開業され、地域医療に貢献されておりましたが、2023年6月に、みなさまに惜しまれながらも閉院となりました。
しかし、土谷先生は地域医療のため、新たな小児科医に同じ場所で診療を続けてほしいというご希望があり、ご縁がありまして、私が同じ場所、同じ建物で「かつらこどもくりにっく」を立ち上げさせていただくこととなりました。
つきましては、土谷先生の意思を受け継ぎ、地域のみなさまに貢献できるよう、精いっぱい頑張っていきますので、どうか何卒よろしくお願い申し上げます。
私は、医師としての一歩を踏み出したのが、この箕面の地でした。初期研修医として箕面市立病院で働き始めたのをきっかけに、ずっと箕面市に住んでおります。その後、大阪大学医学部附属病院と箕面市立病院で、医師としての経験を積んでまいりました。大学病院では、小児の血液・腫瘍疾患(いわゆる小児がん)を専門としており、重い病と闘う子どもたちの診療にあたってきました。また、時間外には、北摂地域や兵庫県の様々な病院・診療所で小児救急にも携わってきました。
そうした経験を活かして、当クリニックでは軽症から重症疾患を抱えた子どもたちまで、幅広い診療を行っていくことを目標としております。また、子どもたちにとって治療は時には苦痛を伴うこともありますが、当クリニックではそうした苦痛をできるだけ減らす努力を行い、かつ適切な医療をすることで、子どもたちが元気に笑顔になってくれる医療を心がけていきたいと思っています。さらに、子どもたちだけでなく、ご家族や周りに支えてくださる方々にも、できる限りの配慮やサポートを行い、子どもたちと同じく笑顔になってもらえるようにしていきたいと思っています。
また、クリニックで入院やより詳しい検査が必要とされた患者様については、箕面市立病院や大阪大学医学部附属病院などの二次病院・三次病院にご紹介させていただきます。ともに私は以前に勤務しておりましたので、存じ上げている先生方も多く、適切なご紹介ができるものと考えております。
長くなりましたが、当クリニックが、地域の子どもたちやご家族・サポートされる方々にとって、大きな力になれるように、これからスタッフ一同精いっぱい頑張っていきますので、今後ともどうかよろしくお願い申し上げます。
小児科医になった理由
私は1978年に長男として出生しました。早産ではなく正期産での出生でしたが、体重が2000g程度と当時でいうところの未熟児(現在は低出生体重児といいます)であったため、生後NICU(新生児集中治療室)へ入院となりました。さらに、入院後、新生児が吐血したり下血したりする新生児メレナという病気を発症したそうです。輸血も必要とする状態でしたが、先生方の治療の甲斐あって、私は無事に退院することができました。
そのようなことがあったため、母は私に医師になって欲しかったのではないかと思っています。また、私自身も、医師にはあこがれはありました。私の弟も、私が小さいころ川崎病という病気になりましたが、小児科の先生に治療して頂いて元気になって帰ってきたこともあり、本当にお医者さんってすごいなとあこがれるようになりました。しかし、私は血を見るのが大の苦手でした。
血を見るのも生き物を触るのも苦手な自分は、とても医師にはなれないと思い、しかしせっかく助けてもらった命なので、自分の得意なものを活かして人の役に立てればいいと考えていました。自分は数学が好きだったのでそれを生かせる仕事をしたいと思いました。
というわけで、はじめは私は工学部に入学し、当時のITブームに乗って、コンピューターの研究をしていました。しかし、やはり数学を研究したいという思いが強くなり、工学部を卒業後、数学を研究する道へと進みました。
しかし、大学院で数学を研究する道は険しいことを実感し、就職への道を模索するようになったときに、自分は血を見るのが大丈夫になっていることに気づきました。そして昔のあこがれであった医師へ再挑戦してみようと考え、結果、医学部に編入することができました。
このような経緯で、私は自分や弟を救ってくれた小児科医になることができました。自分が助けた子どもたちが、いずれほかの人を助けてくれることを祈って、日々診療に励みたいと思っています。
2001年3月 | 東京大学工学部電子情報工学科卒業 |
2003年3月 | 東京大学新領域創成科学研究科修士卒業 |
2007年3月 |
大阪大学理学研究科数学専攻修士卒業 その後大阪大学医学部編入学 |
2012年3月 | 大阪大学医学部医学科卒業 |
2012年4月 |
初期研修医として勤務 (2012年箕面市立病院、2013年阪大病院) |
2014年4月 |
箕面市立病院で小児科医として勤務 |
2016年4月 | 大阪大学医学部附属病院で小児科医として勤務 |
2024年3月 | 大阪大学医学部附属病院を退職 |
2024年6月 | かつらこどもくりにっく開業 |
小児科専門医
がん治療認定医
日本小児科学会
日本小児血液・がん学会
日本小児感染症学会
日本アレルギー学会
日本血液学会